テアトルみどり座

映画の感想、見どころを気ままに紹介しています。

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『スペシャルズ!~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~』感想と見どころ

スペシャルズ!~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~

原題:Hors Normes

2019年 フランス

監督:エリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ

上映時間:114分

鑑賞日:2020/9/11

劇場:kino cinema横浜みなとみらい

 

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 最近のフランス映画は弱い…

こんにちは!支配人のみどりです。

ヨーロッパの映画では比較的フランス作品のファンであるみどりは寂しい限りで、思い起こせば昨年の『CLIMAX』(みどりの感想はコチラ)以来個人的なヒットが出てないと。

まあ公開されている作品をつぶさに鑑賞している訳ではないので、一概にフランス作品が悪いとはいいませんが…。

本作『スペシャルズ!~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~』はあの『最強のふたり』の監督コンビの最新作とあって期待してみました!

はい、ものすごくハードル上げて鑑賞しました。

あらすじです!

 

 

あらすじ

今日もブリュノ(ヴァンサン・カッセル)は朝から街を走る。自閉症をケアする非公認の団体<正義の声>を運営しているが、支援している一人の青年ジョゼフ(ベンジャミン・ルシュー)がまたしても電車の非常ベルを鳴らして鉄道警察に取り押さえられたのだ。

ジョゼフを家まで送り届けると、今度は緊急地域医療センターへと向かう。重度の症状から6か所の施設に受け入れを断られたヴァランタン(マルコ・ロカテッリ)という少年の一時外出の介助を頼まれたのだ。自傷行為を防止するために頭突き防止のヘッドギアをつけられ、一人で立ちあがることもできない彼に会い、ブリュノはいつもの言葉を口にする、

「何とかする」

 

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本作のパンフレット。このポップさが本作の悲観的な要素をかき消してくれています。

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主要キャスト

ブリュノ:ヴァンサン・カッセル

非公認の自閉症ケア施設<正義の声>を運営している。台所事情はいつも火の車。

熱心なユダヤ教徒でもある。

 

マリク:レダ・カテブ

ドロップアウトした若者たちを社会復帰させる団体<寄港>を運営している。マリクは預かっている若者たちをブリュノの施設へスタッフとして派遣している。

 

ディラン:ブライアン・ミアロンダマ

マリクが預かっている若者の一人。遅刻の常習犯。今回ヴァランタンの世話係を任命される。

 

IGAS調査員(男性):フレデリック・ピエロ

IGAS調査員(女性):スリアン・ブラヒム

二人は<正義の声>の調査をつぶさに行っている。

 

 

見どころ

社会的弱者のまえに必要なのは「愛」のみ!

お互いを助け合っているブリュノとマリクですが、ブリュノは熱心なユダヤ教徒でマリクはイスラム教徒。宗教の隔たりなんぞ関係ないこの設定が実に面白いところ。

政府から公認されてないから潰される的になっている施設が舞台ですが、もうそんな事を言っている場合ではない状況を二人のバックボーンから読み取れます。

 

偽善では出来ない仕事に敬服

私利私欲の為?周りからの賞賛を得たい為?そんな生易しいものではなく、ブリュノがお見合いの席でもトラブルが起きれば駆けつける姿に言葉が出ません。

電車の非常ベルを鳴らす“癖”があるジョゼフを迎えにいく時も、決して叱ることはせず等身大で宥めるブリュノに自分も果たして同じ事ができるかと自問してしまいます。

 

 

まとめと総評

掛け値なしに素晴らしい行いをしているブリュノとマリクのお話なのですが、映画的に見てしまうとあまり響かなかったのが正直な感想。

その理由を考えたところ、どうも描かれている問題が何も解決していないのにもやもや感が残ってしまったんですよねぇ。

大変難しい事案だとは思うのですが、これにはフランスの政治の知識が必要になってきますので、みどりがいくら考えても答えはでないのですが…。

それは監督のお二人もインタビューで仰っていて、

「観た観客の方々が、こういう事が実際に起こっている事を知ってくれただけでも彼らに光があたる」との事。

がっつり泣かせるシーンもちゃんと用意されていますが、そこまで悲観的な内容ではないのでライトな感覚で観るのもいいと思いますよ。

という訳で本作の評価は、、、

 

☆☆

 

少し低めなのはハードルを上げすぎたせいです。

 

このコンビといえばこちら ↓

人生のベストに任命されている方多数!

 
 
『最強のふたり』といつも勘違いしている人多数 ↓
これはこれで名作ですがね(笑)
 
 
ヴァンサン・カッセルといえばこちら ↓
彼も歳をとりましたなぁ

 

 
 

 

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