テアトルみどり座

映画の感想、見どころを気ままに紹介しています。

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正々報道!その剣で真実を暴く!『はりぼて』感想と見どころ

はりぼて

2020年 日本

監督:五百旗頭幸男、砂沢智史

上映時間:100分

鑑賞日:2020/9/12

劇場:シネマ ジャック&ベティ

 

 

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 こんにちは!支配人のみどりです。

2020年、コロナウイルスに見舞われたこの世界。我々のライフスタイルもすっかり変化したものです。

国によって対応の仕方はまちまちでした。ロックダウンという都市封鎖をいち早く敢行したフィリピン。逆に世界から“ノーガード戦法”と揶揄されたスウェーデン(余談ですがみどりはこのスウェーデンの政策を大絶賛!)。

こういう非常事態の時こそ政治家の方々の手腕が問われる時ですよね!

 

しかし日本の政治がここまで“ちゃんとしていない”とは思わなかったですよ。

もの凄いスピードで給付金を振り込むドイツのニュースが流れてきたと思えば、未だ給付金該当者が決定していない、受け渡し用に必要なマイナンバーカードについての質問が殺到していて大混乱の報道。

韓国の住民一人当たりに配られた食料や水等の生活必需品一式の画像をネットで見た後に、テレビでは変なマスクを配るという報道。

しかもこのマスクお代わりまで用意されているとのことで、開いた口が塞がらなかった事を覚えています。

というかあれ付けてるのアベしか見たことないんですが…。

 

そしてコロナがやや落ち着いたと思ったら中曽根元総理の葬式に9000万円以上の血税が投入されるって…。

じゃあみどりの父が死んだら国からお金貰えるんですかね?と問いたいところ。

そんな政治不信を大幅に促進する映画『はりぼて』が今回ご紹介する作品です。

政治活動資金の使い込みから女性職員の机の物色まで、呪われているとしか思えない腐りきった富山市議。

まずはあらすじからどうぞ!

 

 

あらすじ

保守王国富山県の小さなテレビ局「チューリップテレビ」。

そこの記者である五百旗頭、砂沢の両記者の追求によって市議14人がドミノ辞職した。

一体何が起こっていたのか?そして真の“はりぼて”は一体誰なのか?

全ての観客の前で虚飾が剥がされる!

 

 

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本作のパンフレット。議員辞職した人の氏名、不正内容の詳細も余すところなく掲載。

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こちら750円。あっさりとした内容ですが、抑えるべきところはもれなく抑えられており、昨今のパンフレット価格の高騰に異議を申し立てたいみどりにも納得の内容でした。

 

主要キャスト

五百旗頭 幸男

元チューリップテレビの記者兼、夕方のニュース番組のキャスター。

趣味はお子さんと行くスキー。

 

砂沢 智史

営業や編成のデスク勤務を経て2015年から報道記者に。

趣味はバスケットボール

 

 

見どころ

構成の素晴らしさ

本作はガッチガチのドキュメンタリー。しかし嘘を暴かれる議員のあたふたした様子は下手な芸人のネタを見るよりも笑いを誘い、同時に怒りを覚えます。

これ本当は台本(映画制作にあたっての)があるんじゃないの?と訝しい気持ちにもなりました。

不意にカットインしてくるカラスや信楽焼の狸。このちょっとしたケレン味も作品を飽きさせません。

忘れてはいけないのが音楽。一瞬伊丹作品を彷彿させるあのひょうひょうとしたテンポは作品にぴったりのメロディーでした。

 

 

まとめと総評

チューリップテレビの会議のシーン。後ろにはポスターが貼られていて、そこには「正々報道」とあるんですね。

本作のポスターデザインは、男の後ろ姿の前には不穏な黒い鳥(烏?)の群れ。正に悪魔が憑りついた富山議員の悪魔祓いに赴くエクソシトを彷彿させませんか?

報道という剣を持って巨大な組織に立ち向かう勧善懲悪ものとも捉える事ができるんです。

ドキュメンタリーは苦手と言われる方も本作はなかなか飽きずに鑑賞できますぞ。

という訳で評価ですが、、、

 

☆☆☆☆

 

今後選挙では自民党の息のかかった立候補者には投票しないと誓いました。

 

 

本作の書籍版ともいえます ↓

 

 

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