テアトルみどり座

映画の感想、見どころを気ままに紹介しています。

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生活の息吹が聞こえる『VIDEOPHOBIA』感想と見どころ

VIDEAPHOBIA

2019年 日本

監督:宮崎大祐

上映時間:88分

鑑賞日:2021/3/6

劇場:あつぎのえいがかんkiki

 

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 こんにちは!アングラ感に必要不可欠なエッセンスは白黒だと思っている支配人のみどりです。

 

 さて、今回ご紹介する作品はそのポスターのインパクトからデヴィッド・リンチ作品を彷彿せざるを得ない作品『VIDEAPHOBIA』読み方は「ヴィデオフォビア」といいまして、意味は”ビデオ恐怖症”。

もう大好きな『イレイザー・ヘッド』がパッと頭によぎりまして早速鑑賞してきた次第なんです!

とりあえずあらすじからですね!

 

 

あらすじ

東京で女優になるという夢が破れ、故郷の大阪コリアンタウンに帰ってきた愛(廣田朋菜)はバイトをしながら演技のワークショップに参加していた。

ある日、クラブで知り合った橋本(忍成修吾)と一夜の関係を結んでしまう。翌日何気なくネットを閲覧していると昨夜の情事がアップロードされていた。直ぐに橋本の家に行ってみるが愛は何も言い出せない。その次の日にも行ってみると何と家はもぬけの殻になっていた。

自分のものとはにわかに断定できない動画だが、拡散は止まらない。愛は徐々に精神を病んでいってしまう。

 

 

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本作のパンフレット。実はサイズが13.5cm×10cmの手のひらサイズ。

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間違いなく史上最悪の読みにくさ。そして高い・・

 

主要キャスト

愛:廣田朋菜

東京から帰ってきて今は実家暮らし。姉妹たちとはあまりうまくいっていない。

 

橋本宏:忍成修吾

愛とクラブで知り合う。彼の部屋での情事が動画に収められ、それが流出していると愛は思っているが映像が不鮮明で断定はできないでしいる。

 

 

見どころ

生活の息吹が聞こえる

こんなにも白黒が効果的な作品は久しぶりでした!

特に愛の家。もう築何年か解らない古い家なんですが、そこに住んでいる女性はみんな若めというギャップが素晴らしい。凄く生活臭を感じる事ができるんですよねぇ。

あとあの街並みね。多分季節は夏なんですが、白黒の世界でも近年の日本の異常な暑さを感じる事ができて、作品の狂気性とうまく調和できていましたよ。

 

常に鳴っているあの音

冒頭で書いたデヴィッド・リンチの傑作『イレイザー・ヘッド』。これって何が素晴らしいかってやっぱりあの音だと思うんです。ボイラーが作動しているようなあのボ~ってやつね。

今回鑑賞してきたあつぎのえいがかんkikiでは「驚音上映」という催しがございまして、21インチの特大ウーファーから繰り出す音響システムを採用。ライブ会場さながらのお腹に響く音で劇場を包みこむのです。

今回みどりはこの驚音上映回で鑑賞。本作『VIDEAPHOBIA』でもずっとあのボ~という不快な音が鳴っていて、これを体全体で感じてきましたよ(笑)

 

 

まとめと総評

何も予備知識がなく本作を観ると昭和の作品かと思いそうですが、れっきとした令和作品。この空気感でテーマがリベンジポルノってのがセンスを感じます。

一体自分の居場所ってどこなんだろう?

そもそも自分って何なの・・?

こういう不安に陥ってしまう危険な作品でもありましたよ。

評価は、、、

 

☆☆☆☆

 

限りなく満点に近い☆4つ!宮崎監督の次回作楽しみにしております!

 

宮崎監督の過去作品といえばコチラ ↓

近しい大和を舞台にこんな作品を作ってくれた事を光栄に思いました。

 
この作品に影響を受けた映画人は数しれず ↓
何回観てもこの不安感に慣れないのは凄い事です。
 
 
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