ようこそ映画音響の世界へ
原題：Making Waves
2019年 アメリカ
監督：ミッジ・コスティン
上映時間：94分
鑑賞日：2020/11/8
劇場：シネプレックス平塚
こんにちは！支配人のみどりです。
かねてからみどりは「映画」というものを、
全ての要素が混在した集大成のような芸術
と言っています。
俳優陣の演技を堪能しながらプロットを追うのは「演劇」と「文学」の要素、心を洗われるような映像は「絵画」や「写真」の要素を含んでいて、極めつけは耳を楽しませてくれる「音楽」。
本作はこの「音」にフォーカスをあてたドキュメンタリー作品『ようこそ映画音響の世界へ』をご紹介します。
昔から日本でもお馴染みなのは、波の音を表現する為にタライの中の小豆を転がしてみたり、馬のひずめ音を再現するために御椀を床に打ち付けたりが有名ですよね。
これらのトリビアに興味がある方は大変オススメです。いや、映画ファンは必見レベルでした！！
あらすじ
監督ミッジ・コスティンは語る、
音、世界、そして私たちの感情の繋がりをこの作品を通じて感じてほしい
と。
一言で映画音響といってもそれは多岐に渡る、大きく分けて「声」「効果音」「音楽」。
そしてそこからさらに3分岐ほどの専門エンジニア達が映像に命を吹き込んでいく。
本作は映画音響の歴史から始まり、スピルバーグ、コッポラ、ルーカスなど偉大な映画作家たちの声もふまえて我々に奥深い映画音響の世界へと誘ってくれる。
主要キャスト
ミッジ・コスティン
『クライ・ベイビー』（90）、『デイズ・オブ・サンダー』（90）、『アルマゲドン』（
98）など、ハリウッドに女性音響スタッフがほとんどいなかった1990年代から音響に関する技術を磨く。現在はその経験を活かし、南カリフォルニア大学芸術学部でも教鞭をふるっている。
見どころ
解りやすい映画音響の世界
本作を率直な感想で言うと解りやすいんですよね。
とにかく例えとして登場する作品が全てメジャー級というのも作品の敷居を下げてくれています。
あまり鑑賞本数が無いので…、という懸念は問題なし！
『スター・ウォーズ』『トップ・ガン』『ジュラシック・パーク』『地獄の黙示録』『トイ・ストーリー』に『ラ・ラ・ランド』。これらの作品を一つも知らないという方は流石にいらっしゃらないかと…、日本からもしっかり『七人の侍』が紹介されていましたよ！
まとめと総評
いやあ目から鱗が落ちました！
みどりが一番感嘆したのは『トップ・ガン』。ここだけネタバレさせて頂きますが、実際の戦闘機にマイクを向けて音を採取したのはいいけど、想像以上にしょぼかったと(笑)
なんとかならないものかと試行錯誤した結果、猛獣の鳴き声をミックスさせたのです。
それによってあの迫力あるドッグファイトシーンが完成したんですね。
どうしても映画は目で楽しむものと錯覚しがちですが、本編に登場する監督陣は声を揃えて言うのは、映画の半分は音で構成されていると。
本作を鑑賞すれば至極納得。
この作品の評価は、、、
☆☆☆☆☆
今後、映画の見方が変わるかもしれないですぞ！
