グッバイ、リチャード!
原題:GOODBYE,RICHARD!
2018年 アメリカ
監督:ウェイン・ロバーツ
上映時間:91分
鑑賞日:2020/8/23
劇場:kino cinema横浜みなとみらい
前回『アルプススタンドのはしの方』でもさらっと書きましたが、私みどりは今年の8月最愛の人を癌で亡くしました。何の根拠も無いですが、その時は絶対に良くなると信じておりまして、元気になったらこの映画を一緒に観るつもりだったんです。
そして彼女から、
「この主人公の気持ち解る~」
みたいな事を話している姿を想像していました。
しかし残念ながらこの作品を鑑賞する事なく彼女は天国に行ってしまった…。
冒頭からしめっぽく個人的な事で大変恐縮です。今回ご紹介する作品はジョニー・デップ主演の『グッバイ、リチャード!』
余命宣告を受けた大学教授が残された時間を有意義にそしてぶっ飛んで過ごす物語です。
あらすじ
「余命80日です!」
大学教授リチャード(ジョニー・デップ)に告げられた突然のがん宣告。博学でエレガント、真面目な夫として美しい妻ヴェロニカ(ローズマリー・デヴィット)と素直な娘クレア(ゾーイ・ドゥイッチ)との何不自由ない暮らしを送っていたはずのリチャードの生活は一変する。そして追い打ちをかけるかのように妻に上司との不倫を告白されてしまう。
しかし死を前に怖いものが無くなったリチャードは、残りの人生を自分だけのために謳歌する宣言をするのであった。
主要キャスト
リチャード:ジョニー・デップ
人文社会学の教授。余命宣告をされてからは吸っていなかったタバコを吸い初め、バーで女性をナンパして残された時間を謳歌し始める。
ピーター:ダニー・ヒューストン
リチャードの親友で良き理解者。生活が一変したリチャードを温かく見守る。
ハリー:ロン・リビングストン
リチャードの妻の不倫相手で彼の上司でもある。
見どころ
この頃のジョニー・デップは…。
ギャラが高額で有名なジョニー・デップ。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズでは1作のギャラが約31億円とも言われていました。
しかしこの『グッバイ、リチャード!』が撮影されていた頃は彼の私生活はトラブル続き。離婚訴訟に加えて、散財が原因の破産手続きと正に波瀾万丈の状態。
そのせいかこの余命宣告を受けたリチャードの役が不気味なくらいにハマっているのです。まさか役作りのためのトラブル…なわけ無いですよね(笑)
人生の格言がギッシリ詰まっています
鑑賞した時のみどりの精神状態も手伝ってか、劇中のリチャードのセリフが凄く刺さりまくりました。とにかく彼の講義中のセリフが凄くいいんですよ!
代表的なところを挙げますと、
「大事なのは自分自身である事だ。自分に忠実であれ。自分ではないものになって満足してはいけない」
「君たちの1秒1秒が、君だけの物語を綴っていく」
「善い死を迎えるために、善い人生を送らなければならない」
胸に沁みました…。
まとめと総評
昨今終活という言葉が取り沙汰されるようになりました。
自分の余命があと何日と本作のように宣言していたら、一体自分は残りの時間を何して過ごすのかと考えるわけです。
やっぱりリチャードのように好きな事を好きなだけ過ごすのが楽しそうですよね。
そして癌の延命治療の必要性も考えてしまいました。
最愛のあの人は闘病生活の末亡くなってしまった。
もしもみどりも同じ立場だったら、この延命治療を施すのかと今日も自問自答してしまうのですよ…。
本作の評価は、
☆☆☆
あの人と一緒に観たかったなぁ…。
本作を観て真っ先に連想した作品。
こちらは”正統”派で、号泣必至です! ↓