テアトルみどり座

映画の感想、見どころを気ままに紹介しています。

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キーワードは”陽光”と”紫”!『ストレイ・ドッグ』感想と見どころ

ストレイ・ドッグ

原題:DESTROYER

2018年 アメリカ

監督:カリン・クサマ

上映時間:121分

鑑賞日:2020/10/25

劇場:kinocinema横浜みなとみらい

 

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 ニコール・キッドマンなら許せた!

 

こんにちは!支配人のみどりです。

 

冒頭の言葉は行きつけのバーの女性店員(ガールズバーではない普通のバー)さんが放った言葉で彼女はトム・クルーズのファンの方。

女性からも美人と広く認知されているニコール・キッドマンですが、彼女の美貌をあえて崩しにかかった作品で公開前から話題となった今回の『ストレイ・ドッグ』です。

ご存知既にトム・クルーズとは2001年に破局されていて、現在はカントリー歌手のキース・アーバンとご夫婦でございます。

近年では『スキャンダル』(みどりの感想はコチラ)でもすっぴん(だったのかな?)を公開されていましたよね。

水蜜桃のような美しさを齢54でも保っている彼女があんな泥臭い風貌でしかもノワール系の作品の主演!

鑑賞理由としては申し分ないという事で観てみました。

汚れ役を全面に出してどんな内容なのかと色んな予想をして挑みましたけど、これが予想に反してかなり上質なサスペンスだったんですよね!

まずはあらすじからどうぞ。

 

 

あらすじ

日差しが強いロサンゼルス。ハイウェイの下に停められた車の運転席でエリン・ベル刑事(ニコール・キッドマン)が目を開ける。放水路のそばに立つ鉄塔の下、男女二人の刑事がうつ伏せに倒れている男の射殺体を見下ろしていた。近寄ってきたエリンは死体の傍らにあった38口径の拳銃と強盗対策用の紫の染料に染まった紙幣に目を留める。

「犯人を知っている」

謎めいた言葉を呟き、車に戻ったエリンは再び運転席に身を沈めるのであった…。

 

 

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本作のパンフレット。本場のチラシのようなクールなデザインです。

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高橋諭治さんのネタバレレビューが良かった!

 

主要キャスト

エリン・ベル:ニコール・キッドマン

17年前、彼女はFBIの潜入捜査官だった。しかし銀行強盗に及んだ一味を現行犯逮捕しようとした際、取り返しのつかないミスをしてしまう。

 

クリス:セバスチャン・スタン

エリンの同僚。恋人のふりをして彼女と潜入捜査をする。

 

サイラス:トビー・ケベル

エリン達が摘発したい犯罪組織のリーダー。

 

イーサン:スクート・マクネイリー

エリンの元夫。娘シェルビーの親権を持っている。

 

 

見どころ

ロサンゼルスの陽光

ノワールと聞くとどうしても闇夜を想像してしまいます。ちょうど以前ご紹介した『鵞鳥湖の夜』(みどりの感想はコチラ)なんてもうノワールのお手本のような世界観でした。しかし本作は異様なほどに太陽の下のシーンが多いのです。

それがエリンの画策している一連の流れとミスマッチしていて心地よい違和感を醸しだしています。

その違和感は衝撃のラストまで続く!

そして本作は近年では珍しく実際にロサンゼルスで撮影されているのも大きなポイント!

 

雪山での回想シーン

関係の溝が大きい娘シェルビーとのシーン。ここは本作でのエリンの心情を表す重要なシーンですので注目です。

なぜ突然彼女をキャンプに誘ったのか?

なぜエリンは軽装だったのか?

残念ながら回答は本編では語られませんが、これは観客の想像に託されるシークエンスになっています。切ないなぁ…。

 

 

まとめと総評

あの美しいニコール・キッドマンがあんな風貌で!?

というのは完全な売り文句で、本編は骨太なサスペンス!

あそこまでのマイナスメイクに拘る必要が無いほどストーリーはしっかりしていると感じました。

キーワードは『陽光』『紫』というのも一貫していて、監督の演出の妙だと思います。

という訳で評価は、、、

 

☆☆☆☆

 

長澤まさみもそろそろこういうメイクで演じて欲しいです。

 

ニコール・キッドマンで一番良かったのはコチラ ↓

久しくこのような上品なホラーが出てこないですね。

 
 
本作のカリン・クサマ監督の長編デビュー作がコチラ ↓
ミシェル・ロドリゲスのデビュー作でもあります。
 

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