あの頃。
2020年 日本
監督:今泉力哉
上映時間:117分
鑑賞日:2021/2/27
劇場:109シネマズ湘南
実は今まで一度もアイドルにハマった経験が無い、支配人のみどりです。
でも純粋に楽しそうだなぁとは思うわけですよ。
みどりはスポーツにもあまり興味が無く、野球のシーズンが始まっても「ふ~ん」程度。この二つってなんか共通する点がありますよね。
自分以外の事で、あたかも自分の事のように熱中してしまうという。
今回ご紹介するのは劔樹人さんのコミックエッセイ「あの頃。男子かしまし物語」が原作の『あの頃。』という作品。
ハロプロに青春を捧げた若者達を描いた青春群像劇です。
みどりもこの頃を思い出してみました。確か最初に勤めた会社を退職し、念願の(?)パチプロに転身した時代です。あるお店の新装開店に朝の2時から並んでいて、前に並んでいた青年が松浦亜弥の良さを熱弁していた記憶がりますなぁ。
いやぁ懐かしい!あの頃とは環境も何もかもが変わりました・・
あらすじ
バイトに明け暮れ、好きで始めたはすのバンド活動もあまりぱっとしない。なんとなく活気のない生活を送っていた劔(松坂桃李)は、友人佐伯からDVDを渡され「これを見て元気を出せ!」と言われる。
そのDVDは松浦亜弥のPVであった。弾けるような笑顔に可愛いダンス。いつもの味気ないコンビニ弁当に手も付けず、目を輝かせながら画面に釘付けになる劔。
すぐさま家を飛び出し、CDショップでハロー!プロジェクトに彩られたコーナーを物色していると、店員のナカウチ(芹澤興人)が声をかけてきた。手渡されたイベント告知のチラシが、劔の人生を大きく変えていく…。
主要キャスト
劔樹人:松坂桃李
ロックバンドでベースを担当している。もともとアイドル音楽には馴染が無かったが、友人佐伯から借りた松浦亜弥のDVDでオタ活に目覚める。
コズミン:仲野太賀
藤本美貴推し。プライドが高くひねくれもの。
ナカウチ:芹澤興人
CDショップ店員で劔に、彼らの「ハロプロあべの支部」のトークイベンドに誘う。
それがきっかけで劔も仲間になる事に。
ロビ:山中崇
石川梨華推し。「ハロプロあべの支部」のリーダー各。
イトウ:コカドケンタロウ
ハロプロ全体を愛してやまない。基本「ハロプロあべの支部」のたまり場はイトウの部屋。
西野:若葉竜也
自分で痛車やオリジナルグッズの制作もやってしまう。
見どころ
その時体に電流が流れた!
この言葉はすぎむらしんいちの名作「サムライダー」という漫画の名言。
みどりも何かに開眼する時はこの一節が頭に浮かぶのです。
この台詞がまさにハマるのが、劔が初めてあややのDVDを見るシーン。
結構長回しなんですよね。あのコンビニ弁当にソースか何かをかけようとしているあのシーン。正に彼の体に電流が流れた!
ここから物語が始まっていくという、個人的に大好きなシーンです!
やっぱり仲野太賀の笑顔・・
仲野太賀の表情って好きなんですよねぇ。詳細はネタバレになるので書けませんが、ラストで劔に見せる満面の笑み。もう大号泣でしたよ。詳細は本編でご確認ください!
まとめと総評
「学生時代が人生のピークとか言ってる奴の気が知れねぇよな」
「ごめん、やっぱ今が一番楽しいわ」
本作は『あの頃。』というタイトルが付いていますが、過去にすがりついているわけでは決してなく、むしろ上の印象的なセリフにある通り常に前を、「現在」を一生懸命生きている姿が描かれています。
あるひと時、仲間と一緒にハロプロに全てを注いできた俺たち。
しかしそれも時と共にみんな別の道を見つけ、新たな生きがいに向かって邁進していくという凄く励みになる物語でした。
劇中で松浦亜弥を演じた山崎夢羽さんもハロプロメンバー。
なんでもお母さんがハロプロオーディションに挑んだ経験がおありで、子供の頃に松浦亜弥を聞きまくっていたとの事。
この時代の流れですよ!みどりも過去を振り返るのもほどほどに、常に今を、そして未来を見据えて生きていこうと思いました。
☆☆☆☆☆
よし!満点っす!「今がピーク!」いい言葉ですね。
こちらは原作本 ↓