テアトルみどり座

映画の感想、見どころを気ままに紹介しています。

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珠玉の奥作品実写版『いぬやしき』感想と見どころ

いぬやしき

監督:佐藤信介

2018年 日本

 

 支配人みどりは漫画家の奥浩哉さんの「変【HEN】」からのファン。

奥さんの視点が大好きなんですよ。何もない日常を物語の進行とともに、見事に非日常にしてくれるというね。

SFの醍醐味を誰でも解りやすく、しかも一瞬ギャグの世界とも言えそうな展開の中にもしっかりとシリアスな面を差し込んで、クライマックスまで読者を離さない作品はどれも秀逸。

その中でも「GANTZ」は名作でした。そんな奥ワールド全開だった「GANTZ」の映画作品は残念な一本(前編・後編で正確には2本)でしたが、同じ佐藤監督のリベンジと信じ、今回ご紹介したい作品はこちら「いぬやしき」

それではあらすじをどうぞ!

 

 

あらすじ

 

 中年サラリーマンの犬屋敷壱郎(木梨憲武)は会社ではミスばかりで年下の上司にはいびられ、家庭でも妻、娘、息子からも慕われず、やっとの想いで購入した小さな一軒家の自室が彼の唯一の居場所だった。

 

ある日一匹の捨て犬を拾う。ハナコと名付けられた犬を飼おうと提案するが、妻からはすぐに捨ててこいと言われてしまう。

 

近所の公園に捨ててこようと出向いた犬屋敷、そこのベンチには一人の若者(佐藤健)が座っていた。その刹那、夜空に閃光が走った。衝撃で気を失い、そこから気が付くと眼鏡をかけていた生活だったのに、眼鏡無しでも視界がひらけている事に気づく。

 

朝、家に戻り朝食をとろうと思うが食欲が無い。辛うじて味噌汁を平らげ、自室に戻ると体に異変を感じる。腕の中に突起物のようなものを押した瞬間、手の先がきれいに割れ、銃口のようなものが完成して先ほど飲んだ味噌汁が噴射された。

 

犬屋敷の身体はどうなってしまったのか?あの時、一緒にいた若者も同じようになってしまったのか!?

 

 

キャスト

 

犬屋敷壱郎:木梨憲武

 

リストラ候補の中年サラリーマン。見た目以上に老けてみられる。公園での出来事以来、身体がロボットになる。動力源は水のみ。治癒能力が備わり、どんな病や怪我でも治せるようになり、病院に忍び込んで多数の命を救う。

 

獅子神皓:佐藤健

 

犬屋敷と同時刻に公園にいた少年。彼もロボットになったが、ある事が原因で無差別殺人鬼となる。

 

安堂直行:本郷奏多

 

獅子神の親友。イジメにあっており引きこもり。犬屋敷と獅子神の暴挙を止めようと奔走する。

 

 

 

見どころ

 

奥作品における女性キャラはこの人で!

 

奥作品には、男性なら必ず好きになってしまう魅力的な女性キャラが多数登場する事で有名。

本作では獅子神を慕う渡辺しおんなのですが、こちらを見事に演じきったのは二階堂ふみ。チャーミングでかつ憂いを感じさせる、か弱い彼女は原作のまんまでした。

 

進化したジャパンメイドのSFXを見よ!

 

犬屋敷と獅子神のトランスフォーミングを、原作からどのように実写化するのか楽しみであり、心配でもありましたが全く違和感なかったです。

 

脇のキャストも豪華絢爛

 

主要キャスト以外にも、犬屋敷をなじる妻役に濱田マリ。某昼下がりの情報番組のオマージュでもあるメインMCに生瀬勝久等、持ち味を活かした演技が作品を彩っています。

 

 

まとめと総評

 

原作は全10巻で完結して、非常にテンポの良い作品です。

機械化した犬屋敷は作品の序盤、その新しく備わった力を駆使して、困っている人を助けたり、時にはヤクザの組を一人で叩き潰したりと痛快な事をやってのけるのです。

 

なぜ機械化しなければならなかった原因は映画の中で語られなかったですが、ここ重要なので言及させて頂きます。

ある地球外生命体が地球に着陸した時に、不運にもそこに居合わせた犬屋敷と獅子神は巻き込まれて身体を損傷してしまいます。その異星人が二人の身体を修復する際、持ち合わせていた部品が『兵器』しかなかったのです。しかもその兵器は星一つを消し去るパワーを持っていたというね。

 

天使の犬屋敷と、悪魔の獅子神。二人の数奇な運命を語るには2時間ではやや尺不足だったのかなぁという事で、、、

 

☆☆

 

「GANTZ」よりは面白い!原作をまだ読んでいない人にはお勧めです!

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