テアトルみどり座

映画の感想、見どころを気ままに紹介しています。

【スポンサーリンク】

JKの青春Otherside『THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女』感想と見どころ

THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~

原題:過春天

2018年 中国

監督:バイ・シュエ

上映時間:99分

鑑賞日:2020/11/28

劇場:kino cinema 横浜みなとみらい

 

f:id:t-midori:20210327195006j:plain
f:id:t-midori:20210327195016j:plain

 

 こんにちは!支配人のみどりです。

当ブログで何度かお話しましたが、みどりは以前貿易関連の職に就いていて中国の出張に度々出向いていました。

それも今回ご紹介する作品『THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~』の舞台の深圳に。

当時は現地コーディネーターが香港の人だった為、滞在は香港そして商談は中国で行っていました。

陸路での国境は南米で何度か経験があるのですが、中国のそれは大変貴重でしたよ。

いつも車での移動だったので高速道路を使っていたのですが、何せ片側20車線以上ある壮大な道。アルゼンチンの国境では1時間待ちが当たり前だったのに、中国ではETC導入前の日本の料金所くらいの待ち時間でした。

そして一度だけ本作にも登場した鉄道での越境も経験しましたね。みどり達は外国人でしたので劇中のペイのようなドライな感覚ではありませんでしたが、それでも大変スムーズでした。

さて、そんな昔を思い出させてくれそうな作品はどうだったのか、あらすじからどうぞ!

 

 

あらすじ

深圳で母親ランと暮らす16歳の高校生ペイ。

親友のジョーと過ごす時間を大切にしていた彼女は、二人で「雪を見たい」という夢を持ち北海道旅行を計画していた。

お金を貯めるために同級生にスマホケースを売ったり、レストランでアルバイトをする日々。

ある日、ペイは税関で偶然にも、スマホの密輸グループに巻き込まれてしまう。

それがきっかけで密輸で大金を稼げると知ったペイは、なんのためらいもないままに密輸団の一味となってしまう…。

 

 

f:id:t-midori:20210327195301j:plain

本作のパンフレット。関係ないですが色的にベネトンを連想しました。

f:id:t-midori:20210327195355j:plain

この「過春天」というのは密輸団の隠語。無事税関を通過した時に使うとか

 

主要キャスト

ペイ:ホアン・ヤオ

中国と香港の越境通学をする高校生。愛人関係を結んだ女の子供であって家庭的には恵まれていない。

 

ジョー:カルメン・タン

ペイの親友で香港在住。可愛くて陽気でわがまま。

 

ホア:エレン・コン

密輸グループのボス。若い男達を部下に従えている。裏切りには容赦しない。

 

 

見どころ

ペイとジョーの「国民性」

近いけど全く違う香港と中国。北朝鮮と韓国ほどではないですが、みどりも以前はこの件を肌で感じていました。決して差別的な解釈ではないですが、率直に言うと香港の人はあかぬけていて、それなりに洗練されていていかにも途上国の人。それに対して中国の人はどことなく古めかしくて、いい意味でも悪い意味でも頭が固く柔軟性が無い印象でした。

本作でもペイは中国側、ジョーは香港側。序盤、男子達との船上パーティーのシークエンスで二人の「違い」というのをとても解りやすく描いています。

そして中国と香港の見えない壁は存在感を肥大させていくのですが、ペイとジョーは親友という設定がまた皮肉なのです。

 

 

まとめと総評

しかし島国日本に住んでいる我々には中々理解できない事ですよねぇ。

みどりにとっては、いきなり静岡を境にパスポートが必要になるなんて想像もつきませんもん。

鑑賞前はもう少しクライム色強めと思っていたのですが、JK裏青春ストーリーでしたね。だけど日本のアイドル映画のような甘ったるい感じは一切ないので、アジアンノワールがお好きな方にもお勧めですよ。

という事で評価は、、、

 

☆☆☆

 

深圳で過ごしたエキサイティングな夜を懐かしむ事ができました!

 

 

 

【スポンサーリンク】