テアトルみどり座

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こんな長澤まさみ観た事ない!『MOTHER マザー』感想と見どころ

MOTHERマザー

2020年 日本

監督:大森立嗣

上映時間:126分

鑑賞日:2020/7/7

劇場:109シネマズ湘南

 

 

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こんにちは!支配人のみどりです。

 

長澤まさみの印象って、綺麗で透明感があって手足が長くてスタイルが良くって、要するにファンなんです

でも以前紹介した『ラフ』(みどりの感想はコチラ)しかり、一番印象に残っているのはクドカンが手掛けた『ガンジス川でバタフライ』。

こちら2時間ドラマで民放にて放映された作品なんですが、正直言って演技はそんなに…ってイメージなんですよねぇ。

近年の彼女の演技を観ていないので正統に評価できるかと言われればそれはNoになりますが、この頃劇場でしきりに公開されていた『コンフィデンスマンJPプリンセス編』のショットを拝見する限りこの印象はあまり変化はないかなと。

 

でもですね、本作を観てぶっ飛びましたよ。えぇこんな演技できるんだ!と驚きを禁じ得ない内容でした。

そんな訳でまずはあらすじから、

 

 

あらすじ

坂を下りる一台の自転車に奔放そうな女性が乗っている。

一人の小学生を見つけると声をかけ、この子の擦りむいた膝を舌で舐めると満面の笑顔を向ける…。

シングルマザーの秋子は、息子である周平を連れて実家を訪れていた。その日暮らしの生活に困り、両親に金を借りに来たのだ。これまでも散々家族からの借金を繰り返してきた秋子は、愛想を尽かされ追い返されてしまう。金策のあてが外れ、昼間からゲームセンターで飲んだくれていた秋子はホストの遼と出会う。二人は意気投合し、遼は秋子のアパートに入り浸るようになる。

この時、秋子は先に待ち受けている過酷な運命を知る由もなかった。

 

 

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本作のパンフ。表は秋子に焦点。

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裏は周平に焦点。いずれも対象の人物が奥にいるのもポイント。

主要キャスト

秋子:長澤まさみ

その日暮らしで、昼間は大抵パチンコ屋かゲームセンターにいて定職に就こうとしない。

息子の周平をダシにして実家からお金を無心している。

 

周平:奥平大兼

秋子の息子。どんな状況においてもひたむきに母を信じている。学校には通っていない。

亜矢との出会いで段々と学習意欲が湧いてくる。

 

遼:阿部サダヲ

ホスト。ゲームセンターで秋子と出会ってから家に入り浸るようになる。

金銭感覚はルーズで性格は暴力的。

 

亜矢:夏帆

児童相談所の職員。自らも親からの虐待経験があり、周平に気をかけるようになる。

 

雅子:木野花

秋子の母親。何度も金の無心に来る周平を追い返していたが、遼との間に秋子の妊娠が発覚した時には遂に絶縁宣言をした。

 

 

見どころ

これぞ新境地

冒頭で言いましたように、長澤まさみの演技を観るのは久しぶりなのですが、この作品の中の彼女はこれまでにない獣がかった迫力に満ち溢れているんですよ。

キレた遼に思いきりグーパンチ食らったり、無造作に男に抱かれたりとね…。

こんな長澤まさみ観た事ありますか!?

それは観る人によっては目を背けたくなる迫真の演技ですが、ここは刮目して頂きたいです!

 

その目に何が映るのか…?

とにかく初めて垣間見る新生長澤まさみ(呼び方ダサ!)の演技でも特に注目して頂きたいのが、虚ろな表情の目!

もうその目を見るだけで破滅的な状況を感じる事が出来るのです。

 

周平が勤める造園会社の社長を誘うシーン。

クライマックスに周平が事件を起こした後に彼と対峙するシーン。

 

この2シーンの彼女の目に注目してみて下さい!

 

 

まとめと総評

結構ダークな社会派作品を手掛けられた大森監督の得意分野とも言えるのではないでしょうか。完全実話ではないですが、本作は2014年に埼玉で起きた事件を元に構成されているそうです。

子供にとっては母親そのものが「世界」。

しかしその「世界」が歪んだ形で我が子を包み込んだ時、その子の未来は一体どうなるのかを考えなければならないと感じました。

 あと木野花さんと夏帆の演技も良かったですよ~。

二人のあの「弱さ」の演技ね!もう秀逸でした!

 

とってもいい作品だとは思うのですが、みどりがあえて不満を申し上げたところを二か所ほど。

まずは、阿部サダヲと皆川猿時のキャスティングはなんとかならなかったのかと…。

二人とも大好きな俳優さんなんですよ。でもこのセットはどうしてもクドカンのコメディ作品を連想してしまいまして、昨年の大河ドラマ『いだてん オリムピック噺』が記憶に新しく、いつ皆川さんがあの声で「はぁちゃん!!」と叫んでもおかしくないのです。

それと阿部サダヲってただでさえ大声の演技が多いじゃないですか。だから真面目に叱咤していてもなあんかこの後ギャグが待っているのではないかと思ってしまうんですよねぇ。

それと秋子が一瞬だけホームレスになるシーンがあるのですが、これ事務所の指示かどうかは知りませんが、すごく綺麗なんですよ…

あんな美人なホームレスがいたら男性諸氏は絶対にほっとかないですって。

以前ご紹介しましたリュック・ベッソン監督の『アナ』(みどりの感想はコチラ)。

劇中でつまらない男に付き纏われていたシークエンスで彼女はやつれ、常に貧相な胸元を露わにしていました。せめてあれくらいはやって欲しかった。

それでも評価は、、、

 

☆☆☆☆

 

はい。とっても面白かったですよ。

長澤まさみファンは必見の1本です!

 

 
 
 
クドカン脚本のドラマ
ストーリー自体はとても面白いですよ ↓
 
これが何故NHK大河ドラマワースト視聴率をたたき出したのか全く理解出来ない傑作。
 
 

 

 

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