超擬態人間
2020年 日本
監督:藤井秀剛
上映時間:80分
鑑賞日:2020/11/5
劇場:シネマ・ジャック&ベティ
こんにちは!支配人のみどりです。
コロナウイルスが猛威を振るうようになって数多の作品が公開延期の憂き目にあってきました。
長いものは公開まで丸っと1年延期されているんですよね。
予告編から本編鑑賞のスパンが長くなればなるほど、勝手に自分の脳内で”面白い作品”と変換されていっている気がします。
今回ご紹介する作品『超擬態人間』もその一つ。チラシのデザインはもの凄くカッコよくないですか?鑑賞するのを心待ちにしていましたよ~。
低予算とは聞いていましたが、それがここまで作品に影響されるとは…。
ではあらすじからどうぞ!
あらすじ
いつもの朝、親子で目を覚ました風摩と蓮は直ぐに異変に気付いた。目の前には何故か深い森が広がっている。何故彼らは森で目覚めたのか…
時を同じくして一台の車が山中に迷い込んでいた。結婚式の会場を下見にきたカップルとその新婦の父親が乗る車だ。なれない山道で方向を失いさらに追い打ちをかけるように車は故障して動けなくなる。二つの話が一つになるとき、それは世界崩壊の始まりを意味していた。
主要キャスト
丸山風摩:杉山樹志
森で目覚めた朝に違和感を覚えるが、前日の記憶が一切ない。
佐竹徹:望月智弥
結婚式場を下見に来て森に迷い込んだ。彼女の父親からはよく思われていない。
元川佐久羅:河野仁美
徹の結婚相手。なんとか父親を説得しようとしている。
見どころ
作品に込められた名作のオマージュ
森を低い視点で疾走する画は名作『死霊のはらわた』を彷彿させます。
そしてクライマック
スの沼のシーンですが、これは…すみません、みどりにはジャッキー・チェンの初期の名作『ヤング・マスター』を思い出してしまいました。
既視感があると言ってしまえばそれまでですがね(汗)
まとめと総評
藤井監督は伊藤春雨という画家兼緊縛師が描いた『怪談乳房榎図』という男の幽霊が子供を抱いている幽霊画から本作の着想を得たとの事です。
なるほど!と手を素直に打てないほど訳が解らなかったです…。
なんか児童虐待が根底のテーマになっているというのにみどりは凄く斬新さを感じたのですが、あまりにも見せ方が酷くて作品に込められた想いを感じる事ができませんでした。
パンフレットに書いてあるのは、とにかく予算が無いから強行スケジュールで撮影がされたという話ばかり。
徹夜続きであるスタッフが誰も繋がってない電話に一人で話していたとか。
そして真冬に撮影されたそうで、予算の都合上ストーブは一台だけとか…。
これを聞かされたみどりは「大変だったねえ」としか言えませんが、
そんな事、心底どうでもいいです。というかこの現場に着想を得たホラーストーリーが出来そうです。
現場が大変なのかどうなのかよりも、楽しみにしていた作品が面白かったかどうかが大事なんですよ。
なんかね、本編はあんまりだけど、
この限られたコンディションでここまでのモノ作ったんだからそこは理解してよ!
とある意味開き直られた感がして釈然としなかったです。
そもそも上記にお話した苦労話ですが、そんな強行のスケジュールを組んだ人間が無能だったのでは?
こういうのって作品が空前の大ヒットになってから数十年後に撮影裏話として語られるのが粋というもの。パンフレットにこれ見よがしに出すのはカッコ悪いと思います。
というわけで色々意見を言いましたが評価は、、、
☆☆
なんか世界中の美味しいモノを少しずつ集めてきて、一つの鍋で煮込んだらもの凄く不味くなった。という印象でした。
藤井監督といえばコチラ ↓
この作品も独特の世界観ですが、こっちの方が解りやすいですよ。
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