ランボー ラスト・ブラッド
原題:RAMBO:LAST BLOOD
2019年 アメリカ
監督:エイドリアン・グランバーグ
上映時間:101分
鑑賞日:2020/7/3
劇場:109シネマズ湘南
え~私、支配人のみどりは映画には「男向け」と「女向け」に分けられると思っておりまして、前回ご紹介した『ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語』などは女向けの典型作ともいえます。
現にあの作品を鑑賞した時、30人くらいだったのですが男は私一人という有様でした。
そして今回の『ランボー ラスト・ブラッド』は全く正反対の男向け映画。
第一作『ランボー』は1982年。確か祖父に連れられて観に行った記憶がありますね。
そこから40年ですか。
遂にフィナーレを迎える本シリーズ。
あらすじからいきましょう!
あらすじ
アメリカに帰国し、故郷アリゾナで牧場を営むジョン・ランボーは、古い友人のマリアと彼女の孫娘ガブリエラと一緒に暮らしていた。
ある日、ガブリエラが実の父親に会いに行きたいとランボーに相談する。メキシコへ引っ越した友人が父を探し当てたという。
出て行った理由を聞きたいと願うガブリエラに、ランボーは「クズだからだ!」と強く反発する。一度は納得したガブリエラだが、気持ちを抑えきれずランボーとマリアに黙って車でメキシコに向かってしまう。
しかし、ガブリエラはメキシコで人身売買の組織に捕まってしまうのであった…。
主要キャスト
ジョン・ランボー:シルベスター・スタローン
マリアとガブリエラと養子縁組を結んで本物の家族となり、牧場を経営している。
ベトナム戦争の経験を活かし、山岳救助のボランティアもしている。
ガブリエラ:イヴェット・モンアレル
マリアの孫娘。
ランボーを慕っていても年頃の娘。自宅でパーティーを開催して、ハメを外さないかとランボーを焦らせもする。
父を探しにメキシコに行った後、人身売買の組織に拉致されてしまう。
ウーゴ・マルティネス:セルヒオ・ぺリス=メンチェータ
人身売買の組織のボス。性格は残忍で執着的。弟のビクトルには手を焼いている。
見どころ
第一作目のアンサータイトル
記念すべき第一作目の原題は『FIRST BLOOD』。
これはどちらが最初に血を流したか?の意味で、ランボーと最初に喧嘩を売ってきたあの保安官の事を指しています。
それから『2 怒りの脱出』でベトナムで米兵捕虜を救い、『3 怒りのアフガン』では地元ゲリラと共にソ連軍と死闘を繰り広げ、『4 最後の戦場』では独裁的なミャンマー政府軍を相手に戦いました。
続編では特に我々戦争の無い日本に住んでいると、どうしても話をにわかに現実として受け止めきれない嫌いがあったと思います。
そして本作のタイトルはその名も『LAST BLOOD』という事で相手も軍人ではなく反社の方々、ぐっと原点回帰がなされたと思わざるを得ません。
初めて見せる幸せそうな表情
前半の事件が起こる前のパート。慎ましく牧場の雑務をこなすランボー、そしてマリアとガブリエラとの団らん風景でランボーが笑うんですよ!
シリーズを追いかけているファンとしてはそれが凄く微笑ましいのです。
常にベトナムで負った心の傷と葛藤している彼が、
最後の作品でやっと幸せを掴めたね!
と心から祝福したくなるのです。
何故かグロく映らない殺戮シーン
クライマックス、ギャング集団を血祭に挙げる為に死のピタゴラスイッチを制作するランボー。
これまでのシリーズでも思わず唸ってしまう仕掛けを作ってきましたが、今回は有終の美を飾るかのようにそれは緻密にまた膨大な量を仕上げていきます。
破壊力は折り紙付き。この殺戮シーンだけを垣間見ると、『ソウ』や『キューブ』といったホラージャンルと相違ないのですが、ランボーが敢行すると不思議とグロく映らないのは彼の人徳なのでしょうか。
もう清々しさすら感じてしまいます。
まとめと総評
相手は軍人ではなく、また危険な戦地でもないあくまで原点回帰に拘った作りとなっていますが、シリーズ特有の「順序」は踏襲されています。それは、
敵との邂逅→滅多打ちにされ→怒りを蓄積→敵を駆逐
なのでシリーズを一作でも鑑賞した経験があればそれは十分に楽しめる事でしょう。
そして本作はオープニングで一般ハイカーを、ボランティア救助員として助けるシーンがありましてこのシークエンスは、相変わらずランボーという男はベトナムで培った経験を現在でも活かして元気にやっているという結構重要なシーンだと思うのですが、本国アメリカでの上映はあまりにも説明的という理由で丸っとカットされたとの事。
日本公開版はしっかり入っていますので、私達はラッキーなのです!
そんなこんなで評価は、、、
☆☆☆
男心を鷲掴みしてくるシリーズ最終章。
因みにこの日、20人くらいの観客でしたが全て男でした(笑)
記念すべき第一作目。
自分で傷を縫うシーンは神格化されています。
第二作目。弓矢という新たな武器の初登場作 ↓
三作目。政治的にやらかしてしまった黒歴史作… ↓
数多の評論家から絶賛された四作目。
ブローニングM2の使用教材のような秀作! ↓