ばるぼら
2019年 日本 ドイツ イギリス
監督:手塚眞
上映時間:100分
鑑賞日:2020/11/23
劇場:イオンシネマ茅ヶ崎
こんにちは!父が熱狂的な手塚漫画ファンだった為、手塚作品においては少しだけうるさい支配人のみどりです。
幼少期、「手塚治虫全集」を定期的に購入していた父のおかげで、恐らく所持していない作品は無いくらい家にありましてね。
まだ幼かったみどりは「マカロニほうれん荘」の方が面白かった世代。
当然この『ばるぼら』もあったのですが、イマイチ内容を理解できませんでした。
それから時が流れ、このみどりも世の中の酸いも甘いも嚙み分ける年代になった時、当時お付き合いしていた彼女の家にこの漫画があったのです。
これが大人になって読むと凄く面白くてですね!
やっぱり何でも作品の本質を理解するには、ある程度の人生経験が必要と柄にもなく哲学的な思いをしてみたものです。
あらすじ
ある日美倉洋介(稲垣吾郎)は、新宿駅の片隅でホームレスのような酔っ払いの少女ばるぼら(二階堂ふみ)と出会う。思わず自宅に連れていく洋介。大酒飲みでだらしのないばるぼらに洋介は奇妙な魅力を感じる事になる。
洋介には悩みがあった。それは見かけからは絶対に理解できない異常性欲者という事。ことあるごとにその悩みは洋介に幻想を見せ、そしてばるぼらは彼を救っていく。
いつしか洋介はばるぼら無しでは生きられなくなっていた。
主要キャスト
美倉洋介:稲垣吾郎
売れっ子小説家。独身で容姿端麗な彼は女性にもモテる。しかしばるぼらに出会って生活が狂わされていく。
ばるぼら:二階堂ふみ
新宿の構内で酔いつぶれているところを美倉洋介に拾われる。
甲斐加奈子:石橋静河
洋介の原稿担当。出版社勤務。
見どころ
素晴らしき!
今一番裸体が美しい女優さんといえば二階堂ふみですよね!(半強制的な同意句)
本作はそんな彼女のヌードを存分に堪能できます。『リバーズエッジ』で物足りなさを感じていた諸氏は是非本作でご堪能下さい。
こういってしまうとただの変態と言われましょうが、本作の撮影監督はあのクリストファー・ドイル。ウォン・カーウァイ作品でお馴染みです。彼の光と独自のシャッタースピードで二階堂ふみの裸体がそれはそれは美しく撮影されていました。
まとめと総評
原作を知っているみどりの感想を一言で言ってしまうと、
「なんか安っぽくなったなぁ…。」
です。原因はやっぱり進化してしまったあの新宿にあると思うんですね。
原作が始まったのは1973年。まだ副都心として発展しきっていなかったから、あのどろどろとした原作の世界観が表現されていたと。
こうアングラ感が足りないんですよね。いっその事オールセットで挑んだ方が良かったのではないかと。セットといえば美倉とばるぼらの結婚式がまたチープでした(汗)
80年代のカドカワ作品、『里見八犬伝』的な・・これを令和で観ることが奇跡なわけで。
あと二階堂ふみの金髪もねぇ。
と苦言ばかり申しておりますが、原作は1年続いたエピソードですが、これをしっかり2時間弱で収めたのは良かったと思いますよ。これで原作を知らずとも『ばるぼら』がどういう物語なのかは誰でも理解できると思います。
えぇと評価ですが、
☆☆
一応二階堂ふみの裸体と、片山萌美の下着姿を見るだけでも鑑賞意義に値すると思います。