テアトルみどり座

映画の感想、見どころを気ままに紹介しています。

【スポンサーリンク】

観たけどまだ生きてます!『アントラム-史上最も呪われた映画』ネタバレと感想

アントラム 史上最も呪われた映画

原題(ANTRUM-THE DEADLIEST FILM EVER MADE)

2018年 カナダ

監督:マイケル・ライシーニ、デヴィッド・アミト

鑑賞日:2020/2/8

劇場:小田原コロナシネマワールド

 

えー、初めにおことわりですが、今回の記事は豪快にネタバレ形式でお届けしますので、これから本作を鑑賞しようと計画されている方は読まれない方がよいかと思います。

 

 

当ブログ「テアトルみどり座」では極力ネタバレをせずに、作品の記事を読んでから本編を観るとより楽しめるという事をモットーに運営していきたいのですが、今回の作品に於いては、ネタバレで書かないと記事にならないと思いましてねぇ。皆さまの海のような広い心でどうかお許し下さい。

 

さて、本編のお話ですが、こちらどうやら観たら死ぬらしいんですよ。

f:id:t-midori:20200215114500j:plain

f:id:t-midori:20200215114541j:plain

とりあえずいつものようにあらすじ…というか本作においては『概要』と記しておきますね。

 

 

概要

1970年代後半にアメリカカリフォルニア州で撮影された1本の映画があった。その名は『アントラム』。ラテン語で“空洞”や“骨の洞”を意味する。

内容は愛犬を失って憔悴した少年が、姉と一緒に愛犬の魂を弔う為に地獄の門を開けていく物語。その地獄の門は5層に分かれており、層が進む度に彼らに災いがふりそそいでいく。しかしフィルムにはときおりサブリミナル的に差し込まれる五芒星のようなものや、本編に全く関係の無い白黒の映像や、ノイズか囁きなのか判別できない音声が収録されていた。

世界初の上映となった1988年のハンガリー・ブタベストでは上映中に火災が発生、映画館は全焼し56名が死亡。その後も関係者や、映画を観た者が謎の死を遂げ、「アントラム」は呪われた映画というレッテルを貼られ、フィルムそのものが行方不明となる。

そして現代、ネットオークションに出品されていた35ミリフィルムを発見。長期間にわたってこの作品を調査してきたマイケル・ライシーニとデヴィッド・アミトは落札に成功。そのフィルムを検証し、世界に公開することとなった。

 

 

という内容となっています。

f:id:t-midori:20200215115620j:plain

パンフの価格は今どき良心的な620円。まあ内容もさることながらですが…

f:id:t-midori:20200215115723j:plain

ちゃんナナさんのコラムは必読!思った事を素直に書いてしまう人の文章で好感が持てます。


 

とりあえず大まかに言ってしまうと、『という設定』てな感じでね。公開前のプロモーションの時点からすでに映画は始まっているのですよ。

みどりが劇場で公開前のチラシを手に取ったとき、その壮麗な謳い文句に凄く興味を惹かれたのは紛れもない事実でして、だからこうしてわざわざ近隣の劇場では時間が合わないので、市をまたいだ映画館まで観に行ってしまったという。

そして観てみてえらく後悔するという世話の無い始末(笑)

今回はみどり座初のネタバレ記事なので、いつもとは違うかたちで進んでいくのであります。

 

 

 

ツッコミどころ

それを最初に言うなって…

本作は、いろんな関係者のインタビュー→「アントラム」本編→フィルムの検証、という三篇で構成されています。もはや名前さえ忘れてしまいましたが、冒頭のインタビューのあるオジサンが「『アントラム』自体はあまり恐くありません」と華麗に断言

本編をわずかながら期待していた全観客を突き放すあの言葉ははたして必要だったのかと思います。

 

本編最大の謎

「アントラム」本編には五芒星のサブリミナルや、関係無い白黒映像はなんなのかという検証をしていくのですが、みどりが一番謎に思ったのが、いきなり姉弟の前に現れて切腹しようとした日本人(なのか?)。言葉を聞く限りモノホンの日本人らしいのですが、この人を検証して欲しいと切に願いました。

 

 

まとめと総評

鑑賞後、西湘バイパスを走りながら頭に浮かんできたのは「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督の名言、

「映画とは壮大な嘘だ」

 

お話した通り、本作は公開前のプロモーションから映画が始まっていて、観終わって信じるか信じないかはあなた次第、というお決まりのまとめで幕を閉じるという流れなんですね。

しかしこの情報化社会の現代、もはやこの手法は通用しないのかと。なぜならスマホで「アントラム」と検索すると、googleなら一番上にキャストが出てきてしまいます。

 

ローワン・スマイス君=少年役

ニコール・トンプキンズさん=姉役

 

この二人の画像がバキバキに今風の画像で、ここで観た人は、

「あれ?コレ作られたの70年代後半じゃないと?」

と思い、なあんだ、あれ嘘だったんだ~となるわけですよ。

f:id:t-midori:20200215115108j:plain

もうチラシからパンフレットまで仕掛け人の、壮大なセットに我々は飛び込んでいって揺るぎないイノセントで本作を楽しむのなら全然アリの作品でした。

いつ作られたのかは知る由もないですが、製作者サイドの努力も見られましたよ。動物を死姦する頭のおかしい男もいい感じでしたしね。

子供の頃からそのセットに入っていて、大人になってからようやくあれはフェイクだったと気づかされる「食人族」って改めて凄い作品だったなと感じた次第であります。

というわけで評価は文句なしの、、、

 

 

余計な詮索をせずに映画を楽しみましょうよ!

 

 

 呪われた映画でやはり真っ先に思いつくのがコチラでしょう。

ホラー映画としても秀逸な作品!↓

 
少年はこれが本物だと信じ、時は流れて真実を知ってショックを受けたあの時。
そしてかの印象的な串刺しになった女性の撮影シーンを想像して興奮した日々を忘れないだろう…↓
 
やはり死なないというワードといえば、コチラの武田鉄矢さんの名シーンですな!
たまに突然見たくなります↓
 
 

 

【スポンサーリンク】