テアトルみどり座

映画の感想、見どころを気ままに紹介しています。

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優しいミスリード『ミセス・ノイズィ』感想と見どころと少しネタバレ

ミセス・ノイズィ

2019年 日本

監督:天野千尋

上映時間:106分

鑑賞日:2020/12/6

劇場:kino cinema横浜みなとみらい

 

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 「『鬼滅の刃』よりも面白かったな!!」

こんにちは!支配人のみどりです。↑のコメントは隣の席に座っていた初老のご夫婦の会話。

 

数年前、ワイドショーを賑わせた1件の事件を皆さん覚えていらっしゃるでしょうか。

映し出されたのは、この世のものとは思えないほど邪悪な顔をしたオバサンが、

「ひっこおせー!ひっこおせー!さっさとひっこおせーっしばくぞっ!」

と少しイラつかせるリズムで布団をバシバシ叩く風景。

ときおりラジカセから安室奈美恵を爆音で流したりと、お茶の間では「騒音おばさん」となんのひねりも無い呼ばれ方をされていましたね。

 

あ、言い忘れましたが本作は前情報を可能な限り入れずに鑑賞した方がいいので、これから観ようと思っておられる方はここから先は読まずに、鑑賞後にまたお越し下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

ではここから再開しますね!

 

本作のトレーラーを初めて見た時は、くだんの事件をモチーフに描かれるオフビートなサスペンス作品とてっきり思っていたのです。

いやあ久しぶりに上質はミスリードを喰らいました!

鑑賞後は泣いていましたからねぇ。

 

 

あらすじ

吉岡真紀(篠原ゆき子)はスランプに陥っていた。彼女の仕事は小説家。一児の母でもある真紀は家事をこなしながら、執筆は主に家族も周りも静かな明け方に行っている。しかしそんな真紀の家庭の隣人は明け方から布団を叩いていた。遂に彼女は我慢の限界にきて、あくまで紳士的にやんわりとお隣に注意を促すが、一向にやむ気配が無い。

真紀のストレスも臨界点に達しようとしたその時、娘の誘拐疑惑事件が勃発する。

 

 

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本作のパンフレット。無印良品のようなシンプルなデザイン。

 

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裏はお隣の食卓。この表とのワンセット感がグッときます!

 

 

主要キャスト

吉岡真紀:篠原ゆき子

小説家で一児の母。夫の裕一とは一応上手くいってはいるが、事なかれ主義のため隣人の件を真剣にとりあってくれない。

 

若田美和子:大高洋子

真紀の隣に夫と二人で暮らしている。明け方に布団を叩き真紀を苦しめている。

 

吉岡菜子:新津ちせ

真紀の娘。大高家に懐いてしまう。

 

 

見どころ

先入観の恐ろしさ

本作のキャッチフレーズ、

「今、あなたの<正義>が試される!」

これは鑑賞中にも後にも常に物語が訴えてくるのですが、咀嚼すると視点を変えてみると自分の先入観がどれだけ物の見方に作用しているのか。どんな行為にもなんらかの事情がるのではないかと。

詳細を記すと完全にネタバレになりますので割愛しますが、冒頭に書いた本物の騒音おばさんも何か理由があってあんな事をしていたのかなぁと思ったりね…。

 

 

まとめと総評

完全に鑑賞前と後とでは作品の印象が違いましてねぇ。

思い返せば『パラサイト~半地下の家族~』(みどりの感想はコチラ)を初めて鑑賞した時と似た印象でした。

ミスリードが優しいんですよ。凄く心温まるストーリーでした

自分も普段の生活で直ぐに他人にイラっとせず、何か事情があるのではと最初に思う事にします(笑)

 

という訳で評価は、

☆☆☆☆

はい、みどりも『鬼滅の刃』よりも面白いと感じました!!

 

 

 

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